宇宙ロケットとの違い(科学)・宇宙

弾道ミサイルと宇宙ロケットとの基本的な構造の差は少ない。大雑把に言えば、大型の弾道ミサイルから弾頭を外し、代わりに小型ロケットを追加してやれば衛星打ち上げが可能になる。実際にロシア等では老朽化したICBMを改造して小型の衛星打ち上げを請け負っているし、近年では北朝鮮がテポドン発射を衛星打ち上げのためだと主張した。逆に、日本が衛星打ち上げ用に開発したロケットが弾道ミサイルに転用可能という主張もある。

しかし原則的に平時に商業目的で打ち上げられる宇宙ロケットには弾道ミサイルのような即応性は求められず、燃料注入に時間のかかる液体水素等の低温燃料や酸化剤が広く用いられている。サイロや車両、艦船等に何時でも発射可能な状態で保管せねばならず、固体燃料が主に用いられる弾道ミサイルとはこの点で違いがある。

求められる性能も、宇宙ロケットは比推力や経済性等であるのに対し、弾道ミサイルは即応性やメンテナンスの容易さ等となってくる。自然、設計思想も異なってくる。

このような理由から、宇宙ロケットを安易に弾道ミサイルと同一視はできない。ただ、日本のM-Vのように弾道ミサイルで一般的な固体燃料を用いたロケットも多く、両者はやはり極めて近い存在だともいえる。
update:2009年09月26日